ムジカおさらぎの第25回記念演奏会が開かれました


日 時   平成25年4月6日(土)13時30分開演(12時45分開場)
会 場   鎌倉芸術館大ホール


出 演   混声合唱団ムジカおさらぎ   ムジカおさらぎオーケストラ
       指 揮 佐藤ゆり         ピアノ 高須亜紀子


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第1部 宗教曲

第2部 ショパン作品集 - ピアノ独奏‐高須亜紀子

第3部 愛唱歌

第25回記念演奏会を終えて

 午後から激しい嵐になるという前日の天気予報。案の定朝から不穏な雲行き、雨が降り出したら、せっかくの記念の演奏会なのにお客さまの出足が鈍るかもしれない・・・と、 心配しながら午前中のゲネプロを済ませてホールのロビーを見渡したら・・・ほっ! いつもの通りの大勢のお客さま。やはりムジカおさらぎのファンは温かい。開演前には、芸術館の大ホールは超満員。熱心なお客さま、ありがとうございます!
 さて、今回はムジカおさらぎ創立25周年の節目の記念定期演奏会ということで、創立当初は童謡や唱歌を斉唱で歌っていたこの高齢者合唱団が、ここ四半世紀で指導者の熱心かつ懇切丁寧な指導により年々歌唱力を上げ、とうとう思いもよらなかった大曲・難曲をオーケストラと共に原語で演奏できるまでになったのです。今回の演奏会では、第1ステージは宗教曲、第3ステージは有名なオペラや管弦楽曲をアレンジした曲集をオーケストラと共に演奏したのですが、その中で私がもっとも驚いたのは、第1ステージの選曲でした。いずれも有名な大曲ばかりを原語で歌うという計画。特にヘンデル作曲の「ハレルヤ」とハイドン作曲の「天地創 」。去年の演奏会が終わった後、佐藤ゆり先生が、“つぎの演奏会では、「ハレルヤ」を歌いましょう!”と言われた時は、ビックリ仰天!とんでもない無謀なこと!と呆れて、ソプラノさんの高い音はきっと悲鳴にしかならないと思いました。またしばらくしてから、今度は「天地創 」を、と言われた時、この曲を私は聴いたことがなかったのでYouTubeで聴いてみました。そして、このようなテンポが速く各声部が複雑に交錯して進行する曲は、ムジカおさらぎの高齢者にはとても付いていけない、と思ったのです。
 ところが、練習を重ねるうちにムジカおさらぎは着実に実力を上げ、ついにやってしまったのです。大成功でした。「ハレルヤ」では、ソプラノさんたちの高い声は悲鳴どころか、オーケストラの楽器の音に乗って、しっかりした音程で美しく会場に響いていました。先生からいつも低い低いと言われ続けていたのに、やはり本番に強かったですね。ソプラノさんたちに大拍手です!そして「天地創造」。各声部ともテンポに遅れたり、飛び出したり、乱れたりすることなく、素晴らしい演奏ができたと思います。全員にブラボー!です。これらの曲だけでなく、歌ったすべての曲で、オーケストラとの共演に感動しました。
 私は、今回は合唱団の一番前に並ぶことができて、前には何も遮るものがなく、オーケストラと指揮者と大ホールの大勢のお客様を見渡して、まるで自分が主役になったようなとてもいい気分で歌うことができました。最後にお客さまと一緒に「昴」を歌っているとき、目頭が熱くなり、みんなで一緒に歌える喜びをかみしめました。今までで最も感動した演奏会でした。来年もまたこの喜びを味わえますようにと祈りつつ、降り始めた雨の中、演奏会が終わってしまった寂しさも感じながら家路につきました。
 指導してくださった先生方、共演してくださったムジカオーケストラのみなさま、演奏会を支えてくださったオレンジ隊やお手伝いのみなさま、大勢のムジカおさらぎファンのみなさま、心から感謝しています。また来年4月19日に芸術館でお逢いしましょう。

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